ソドムの町が崩壊したのち、ロトと二人の娘は天使に導かれて洞窟に避難した。
 娘達は「ここには男がいません。お父さんから種を貰い子供を作りましょう」と言って、父を泥酔させ、最初に姉が、次の夜は妹が父親と交わった。
 父親は全く覚えていなかったとあるが、実は姉が終えて起きあがるときには気づいていた。
 それで彼は翌日も泥酔のふりをして妹と交わった。

 ソドムの町は今から見ると悪徳にまみれ腐れきっていたようだが、男色も、近親相姦も、古代では気高いものとされていた。特に近親相姦は王侯貴族の特権とみなされていた。卑しい血が入るのを防ぐための手段とされていた。
 ロトもソドムの習慣にまみれ、性のことを悪とは感じなかった。
 近親相姦はほむべきことであるばかりか、近親者の交わりであるから、心の動きも一致し、肉体の感覚も似ていて、この上ない甘美な性の交わりを可能にした。
 一度味わうと抜けられない。それは蜜でべとべとのブラック・ホールである。
 だからこそ聖書は繰り返し、近親相姦、男色、獣姦など、性的逸脱をしつこく禁止する。
 「父母の元を離れ男女は一体となるべきだ」という聖書の言葉は核家族の薦めというよりも、父母と交わるな、兄弟と交わるな、という近親相姦の戒めである。
 近親相姦は人間の性交の底流として現代まで続いている。
 ネシャマーによらない限りこれを断つのは難しい。

 http://www.neshama.info/ (ネシャマー王国)
 http://www.geraldschroeder.com/ (シュローダー博士のHP)(英文)

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