カインの子孫レメクは非ネシャマー人の女二人と結婚した。
 一人はアダといい、主出産用だった。一人はツィラといい享楽用だった。享楽用の女に、は避妊用の薬を飲ませ、淫らな服装をさせ、傍らにはべらせた。出産用の女は遠ざけていおいた。ところが享楽用の女にも子供が出来てしまった。ここにもネシャマー遺伝子を広げようとする『神』の意図が動いている。

 カインは町を立てる人となった。少し建ててはさまよい、また少し立ててはさまよった。彼と子孫は文明と富を作ったが、また物的所有の虚しさを体現する人物であった。

 財をなした者は自分の住居は永久に続くと思うが、「彼らの永遠の墓が彼らの住居である」。彼らの思いは密かに墓を抱えこんでるが自覚しない。

 しかし『神』はカインを見捨てなかった。文明も必要だったので彼に造らせた。『神』は彼をアダムの家系図に組み込み、アダムの一族として認めた。そしてカインの子孫、レメクからノアが生まれた。

 カインがアダムを殺したとき、神は彼に言った。「おまえはネシャマーを上げなさい。そうすれば、おまえは悪も弟も治める者ではないか」。

 『神』がアダムの系譜にカインを書き込んだのは、彼のさすらいを贖うためであった。

 http://www.neshama.info/ (ネシャマー王国)
 http://www.geraldschroeder.com/ (シュローダー博士のHP)(英文)

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