アブラハムの出現は全人類史上最大の事件である。

 ノアの時とは違って、『神』はアブラハムに何の前触れもなく、突然語りかけた。
 「行け。おまえの国から。おまえの生まれ故郷から。またおまえの父の家から。わたしがおまえに示す地へ向かって」

 なぜか。ラビ・イサクは言った。

 これは次のような人にたとえられよう。
 ある土地からある土地へ旅している人が炎に包まれている屋敷を見た。「この屋敷に管理人がいないのだろうか」と旅人は訝った。すると屋敷の所有者が顔を出して言った。「私が屋敷の所有者だ」。
 同様に、父祖アブラハムは言った。「世界を導く者がいないなどありえようか」。すると永遠なる『神』が顔を出して彼に言った。「わたしが導く者、宇宙の統治者だ」と。

 このように『神』は突然アブラハムに言った。「行け……」と。

 http://www.neshama.info/ (ネシャマー王国)
 http://www.geraldschroeder.com/ (シュローダー博士のHP)(

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